実はニュートンとゲーテは「色彩」の第一人者。二人の<光と色彩論>の相違点について

こんにちは。関口智恵です。

「万有引力」を発見した物理学者ニュートンは、実は光と色彩の第一人者です。(1704年光学)

またドイツの詩人、小説家、自然科学者としても有名なゲーテも、(1810年色彩論)を発表しました。

歴史上では非常に著名なニュートン、ゲーテですが、お二人が「色彩」の第一人者だということをご存知のかたは、意外と少ないようです。

お二人が研究した「色彩」ですが、その内容は、根本的に異なっていました。

ゲーテの「色彩論」(1810年)がニュートンの「光学」(1704年)と最も異なるのは、色の中で「光と闇」を位置づけているところです。(光に近い色は、黄色。闇に近い色は青色)

ニュートンの光学はあくまで「光」の研究で、「闇」とは単なる光の欠如だと述べています。しかしゲーテにとって「闇」は、光と共に色彩現象の両極をになう重要な要素で、もしもこの世界に光だけしかなかったら、色彩は成立せず、もちろん闇だけでも成立しない。光と闇の中間にあって、この両極が作用し合う「くもり」の中で色彩は成立するとゲーテは論述しています。

 

○要約すると

ニュートンは、光に焦点をあてたのに対し、

ゲーテは、光があってこその闇。闇があってこその光。その光と闇の中で色彩が存在するということです。

 

(ちょっと話が飛躍しますが)

○例えば、人間(芸能人)で考えてみると

スポットライトを浴びている姿のみ、洞察したのがニュートン。

スポットライトを浴びている姿だけでなく、その人がもつ心のシャドゥ(影)も合わせてその人のカラー(個性)を洞察したのがゲーテという感じでしょうか。

 

スポットライトを浴びている人ほど、その光は強烈ですが、心のシャドゥも色濃い場合が多いです。

ゲーテは、色の本質を物理的なもとしてではなく、人間の心の目をとおしてみぬいていたのでしょう。

色彩は、数学と異なり、1つのわかりやすく単純な答え(たとえば、赤が好きな人は~~な人)ではなく、人間の心と同様に複雑なものですから。

ニュートン、ゲーテの他にも、ノーベル化学賞を受賞したフリードリヒ・ヴィルヘルム・オストヴァルト(オストワルト)、フランスの科学者ミシェル=ウジェーヌ・シュヴルール、ルドルフ・シュタイナー。他にもあらゆる分野で既に成功をおさめている偉人たちは、若い頃ではなく、どちらというと晩年に「色彩」にたどりつくといった軌跡をたどっているんです。

 

約20年前、私は自分が独立するための手段として選択した「色彩」が、偉人たちが生涯をとおして研究するほどまでに奥深いものだということを知り、本当に胸がふるえたんですよね。